遠のいた意識は、ほどなくして戻った。優勝賞品を手に、心配そうにこちらを覗き込む家族に、当たり前に大丈夫だよと伝える。けれど、歩けるよという言葉は途中で遮られ、思い切り眉尻を下げた息子としばらくの問答ののち、結局、おぶわれることとなった。 道…
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