蛍が、飛んでいる。 明滅を繰り返す緑が、ふわりと指先に灯った。 蛍は、ひとのたましいなのよ。いつか、街で聞いた言葉を思い出す。 指先から離れていく、淡い光。 ああ、わたしは死んだのか。 ごく自然に、そう思った。
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